作業療法士協会沖縄県支部より「作業科学」に関する通訳依頼があり、作業療法士でもない私は「作業療法とは何か?」というベーシックな質問を自分自身に投げかけ、自身で調べ、最終的には「作業科学とは何か?」という質問にきちんと答えられるべく勉強中です。演者はニュージーランドからいらっしゃるそうです。
実際にこの仕事を引き受けるかどうか、まだ結論を出していないのですが、やはり同協会の利益が優先されるべきだと思うので、自分以上にうまく通訳できる人がいれば、正直に紹介するのも仕事上の倫理だと思っています。
細かい話はさておき、作業療法の世界も幅広いので、必然的に勉強も幅広い文献を読みあさることになります。最近はインターネットで手に入る専門分野の文献も多くはなっていますが、それでも限定的です。
急に話は変わりますが、上のようにいろいろと調べていくと、素晴らしい情報に出合うこともあるもので、今日ここで紹介したいと思い、一休みする目的もかねて、ブログに投稿することとしました。
またまた観光英語とは離れてしまい、本当に申し訳なく思っていますが、よろしければお付き合いください。(ただ、世界一の長寿区域として目されている沖縄ですので、研究家が実際に多く訪れていることもあるので、通訳案内士の皆様は介護領域や長寿を支える文化のことなど、少しは知っておいて損はないと思いますよ。)
あるアメリカの介護施設のHPを見ていると、Eden Alternativeという聞きなれない文言があり、google検索をかけてみると、すごいことになっていました。William A. Thomasという医師が介護の世界を変えているようなのです。YouTubeにアップされていたので、英語のわかる方はぜひリスニングの勉強も兼ねて聞いてみてください。Eden Alternativeはそのままカタカナにして、エデン・オルタナティブとすればよいのでしょうか。退屈な介護施設での生活とは違う「もう一つの選択肢」というニュアンスを込めてネーミングしたように思われます。William Thomas医師の名前はBill Thomasとして紹介されていますが、WillamがBillと呼ばれるのは、ビル・クリントン前大統領の本名がウィリアム・クリントンであるのと同じですね。
Eden Alternativeを採用している老人ホームについて取り上げている報道番組のクリップです。
http://www.youtube.com/watch?v=ZKRMd-r2dN8
William Thomas医師の講演の様子です。パート1とパート2があります。
http://www.youtube.com/watch?v=A-1CQZpoQRk&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=z4H-1_4tmf0&feature=related
当ブログは沖縄県通訳案内士の Shu Uechi が個人的に運営しています。翻訳の依頼については、sr-uechi@auone.jpまでご相談ください。沖縄観光の国際化に少しでも貢献できれば幸いに思います。県内在住の方で、沖縄県地域限定通訳案内士を目指す方々には、合格に向けたお手伝いをしたいと思い、講座(名護市・有料)の受講生も受け付けていますので、ご連絡・ご相談ください。 英語のブログ Okinawa Local Guide's Blog もぜひご覧ください。
2010年6月24日木曜日
2010年6月20日日曜日
ハワイのウチナーンチュたち 汗水節 (労働歌~work song)
ハワイにはウチナーンチュがたくさんいます。
6月11日~16日にかけて、県内のあちこちに二世や三世(中には五世も)を案内する機会があったので、そのことを少し書いてみたいと思います。英語表現という趣旨からはズレているところがありますが、ご容赦ください。
初日は首里城。週末をまたいで月曜日には海洋博記念公園(美ら海水族館)、火曜日は南部ツアーへと行きました。
ハワイのウチナーンチュは日本語がOKな人たちが3割ほど。ガイドそのものは英語で行われまた。
私も沖縄人なので、最初から打ち解けた雰囲気で、いっしょに楽しむことができました。私には親戚がハワイにいます。また北と南のアメリカ大陸にもそれぞれいるので、今回のツアーのお客様はとても外国人という感じがしないんですね。なんといってもお互い沖縄人らしい体つき・顔つき(ご想像におまかせします)をしているので、家族旅行ほどではないにせよ、それに近い雰囲気の中での案内となりました。
特に記憶に残るのは、沖縄本島南部にある「汗水節」という沖縄民謡の歌碑を訪ねたときのことです。観光バス2台に合計90名以上の人たちが乗っていましたが、みんなで降りて、歌碑の前で汗水節を歌ったときのことが忘れられません。
御存知かもしれませんが、「汗水節」は沖縄ではよく知られた労働歌(work song)で、大正時代初期に旧具志頭村(現、八重瀬町)出身の仲本稔氏が作詞、宮良長包氏により作曲されできた歌です。私はこの曲を子供時代からシマの盆踊りの定番曲として聞いて育ってきたので、親しみがあります。
ハワイ・ウチナーンチュたちが自分たちで三線を奏で、全員で合唱する姿に本当に感動し、涙が出てきたほどです。沖縄にいる自分たち以上に沖縄の歌や文化を思い、多少の言葉の壁はあっても、できるだけ沖縄の祖先のことを学ぼうとする謙虚な姿が本当に印象的でした。
戦前・戦中そして戦後の大変な時代を生き抜いてきたウチナンチュのたくましさが、この汗水節に表れているように思います。民謡を聞いて泣いたことはそれまで一度もありませんでしたが、この時ばかりは沖縄の歴史や海外へ移民した人々の苦労、そのようなことを感じさせない明るさ・・・たくさんの人々の心情や情景が頭の中を次々とよぎり、感動が抑えられませんでした。
歌詞を以下に書いておきますね。
YouTubeにある汗水節も二つ載せるおいたので、見てみてください。
一、汗水ゆ流ち 働ちゅる人ぬ
心嬉しさや 興所の知ゆみ
すらーよーすら 働かな
二、一日に五十 百日に五貫
守て損ねるな 昔言葉
すらーよーすら 働かな
三、朝夕働らちょて 積ん立てる銭や
若松の盛い 年と共に
すらーよーすら 働かな
四、心若々と朝夕働きば
五六十になても 二十歳さらみ
すらーよーすら 働かな
五、老いゆる年忘て 育てたるなるしぐわ
手墨学問も 汎く知らし
すらーよーすら 働かな
六、御萬衆の為も 我が為ゆと思て
百勇みいさで 尽しみしょり
すらーよーすら 働かな
ドイツの大哲学者・マックス・ヴェーバーがこの歌のことを知っていたら、どのように聞いたであろうかと想像します。勤労と倹約の精神であり、仲本稔氏は沖縄の二宮金次郎といった存在だと思っています。
また、琉歌のルールである三八六(さん・ぱち・ろく)のリズムにものっていて、名曲ですね。
(大工哲弘氏が歌う「汗水節」の動画です。)
http://www.youtube.com/watch?v=sp5jYKA3-vE
(coi-naという若手三人組みによる現代風にアレンジされた「汗水節」です。)
http://www.youtube.com/watch?v=FZGK_ET-JgY&feature=related
6月11日~16日にかけて、県内のあちこちに二世や三世(中には五世も)を案内する機会があったので、そのことを少し書いてみたいと思います。英語表現という趣旨からはズレているところがありますが、ご容赦ください。
初日は首里城。週末をまたいで月曜日には海洋博記念公園(美ら海水族館)、火曜日は南部ツアーへと行きました。
ハワイのウチナーンチュは日本語がOKな人たちが3割ほど。ガイドそのものは英語で行われまた。
私も沖縄人なので、最初から打ち解けた雰囲気で、いっしょに楽しむことができました。私には親戚がハワイにいます。また北と南のアメリカ大陸にもそれぞれいるので、今回のツアーのお客様はとても外国人という感じがしないんですね。なんといってもお互い沖縄人らしい体つき・顔つき(ご想像におまかせします)をしているので、家族旅行ほどではないにせよ、それに近い雰囲気の中での案内となりました。
特に記憶に残るのは、沖縄本島南部にある「汗水節」という沖縄民謡の歌碑を訪ねたときのことです。観光バス2台に合計90名以上の人たちが乗っていましたが、みんなで降りて、歌碑の前で汗水節を歌ったときのことが忘れられません。
御存知かもしれませんが、「汗水節」は沖縄ではよく知られた労働歌(work song)で、大正時代初期に旧具志頭村(現、八重瀬町)出身の仲本稔氏が作詞、宮良長包氏により作曲されできた歌です。私はこの曲を子供時代からシマの盆踊りの定番曲として聞いて育ってきたので、親しみがあります。
ハワイ・ウチナーンチュたちが自分たちで三線を奏で、全員で合唱する姿に本当に感動し、涙が出てきたほどです。沖縄にいる自分たち以上に沖縄の歌や文化を思い、多少の言葉の壁はあっても、できるだけ沖縄の祖先のことを学ぼうとする謙虚な姿が本当に印象的でした。
戦前・戦中そして戦後の大変な時代を生き抜いてきたウチナンチュのたくましさが、この汗水節に表れているように思います。民謡を聞いて泣いたことはそれまで一度もありませんでしたが、この時ばかりは沖縄の歴史や海外へ移民した人々の苦労、そのようなことを感じさせない明るさ・・・たくさんの人々の心情や情景が頭の中を次々とよぎり、感動が抑えられませんでした。
歌詞を以下に書いておきますね。
YouTubeにある汗水節も二つ載せるおいたので、見てみてください。
一、汗水ゆ流ち 働ちゅる人ぬ
心嬉しさや 興所の知ゆみ
すらーよーすら 働かな
二、一日に五十 百日に五貫
守て損ねるな 昔言葉
すらーよーすら 働かな
三、朝夕働らちょて 積ん立てる銭や
若松の盛い 年と共に
すらーよーすら 働かな
四、心若々と朝夕働きば
五六十になても 二十歳さらみ
すらーよーすら 働かな
五、老いゆる年忘て 育てたるなるしぐわ
手墨学問も 汎く知らし
すらーよーすら 働かな
六、御萬衆の為も 我が為ゆと思て
百勇みいさで 尽しみしょり
すらーよーすら 働かな
ドイツの大哲学者・マックス・ヴェーバーがこの歌のことを知っていたら、どのように聞いたであろうかと想像します。勤労と倹約の精神であり、仲本稔氏は沖縄の二宮金次郎といった存在だと思っています。
また、琉歌のルールである三八六(さん・ぱち・ろく)のリズムにものっていて、名曲ですね。
(大工哲弘氏が歌う「汗水節」の動画です。)
http://www.youtube.com/watch?v=sp5jYKA3-vE
(coi-naという若手三人組みによる現代風にアレンジされた「汗水節」です。)
http://www.youtube.com/watch?v=FZGK_ET-JgY&feature=related
2010年6月4日金曜日
行ってみる価値あり! をどう英語で表現する?
ブログを更新する時間がなく、間があいてしまいました。
さて、今日の表現は、「行ってみる価値あり」です。
日本語にも少し注意を払って、「行ってみる価値」と「訪れる価値あり」はとりあえず同じことを表現していると仮定します。
今日は二つの表現について少し考えてみましょう。
① (どこどこ) is worth visiting
② (どこどこ) is worth a visit
行ってみる(訪れてみる)価値がありますよ、と言うわけですから、その理由があるとよいですね。理由を言わずに、「いいですよ」と奨められても、聞き手は物足りなさを感じるはずです。
どこに価値があるのか、ちゃんと理由もくっつけることは大事になってきます。では、理由をどこに、どのようにくっつけるか、というあたりが表現する上でのポイントになってきそうですね。
① (どこどこ)is worth visiting, with (何々)
この文型では、(どこどこ)には(何々)があるので行く価値がある、という表現になってくると思います。withの後に、その観光地の目玉となるものを言うとよいでしょう。
例えば、
世界第二位パネルと三頭のジンベイザメが巨大な水槽の中で悠然と泳ぐ美ら海水族館は行く価値あり。
これを①の文型で表現してみると・・・
Churaumi Aquarium is worth visiting, with its world's second largest viewing window as well as three whale sharks majestically swimming in the huge tank.
② (どこどこ)is worth a visit for its (理由①) and for its (理由②)
この文型も、理由①と理由②があるので、どこどこに行く価値あり、というときに用いることができます。①の文型と違うのは、for を用いていることですね。
美ら海水族館を続けて例に出して申し訳ないのですが、
Churaumi Aquarium is worth a visit, for its world's second largest viewing window and for its three whale sharkes majestically swimming in the huge tank.
というような表現になろうかと思います。
もうひとひねりして、
絶対に行く価値があるよ、と強く表現したい場合には、以下のような表現が考えられます。
Churaumi Aquarium is definitely worth visiting, with ...
Churaumi Aquarium is defenitely worth a visit, for its ...
今回の文型では取り上げませんでしたが、
行くことを強くお勧めしますよ、と言いたい場合は
I highly recommend that you visit Churaumi Aquarium because ...
という言い方もあります。
その他にもいろいろあると思うので、観光英語を幅広く読んで勉強してみてください。
worth visiting を worth buying にすると、「買う価値あり」という表現になり、商売をされている方は宣伝文句として活用できると思います。もちろん、理由も付け加えることをお忘れなく。
English is worth studying. 英語は勉強する価値あり。
皆さんはどんな理由から英語を勉強していますか?
それでは。
さて、今日の表現は、「行ってみる価値あり」です。
日本語にも少し注意を払って、「行ってみる価値」と「訪れる価値あり」はとりあえず同じことを表現していると仮定します。
今日は二つの表現について少し考えてみましょう。
① (どこどこ) is worth visiting
② (どこどこ) is worth a visit
行ってみる(訪れてみる)価値がありますよ、と言うわけですから、その理由があるとよいですね。理由を言わずに、「いいですよ」と奨められても、聞き手は物足りなさを感じるはずです。
どこに価値があるのか、ちゃんと理由もくっつけることは大事になってきます。では、理由をどこに、どのようにくっつけるか、というあたりが表現する上でのポイントになってきそうですね。
① (どこどこ)is worth visiting, with (何々)
この文型では、(どこどこ)には(何々)があるので行く価値がある、という表現になってくると思います。withの後に、その観光地の目玉となるものを言うとよいでしょう。
例えば、
世界第二位パネルと三頭のジンベイザメが巨大な水槽の中で悠然と泳ぐ美ら海水族館は行く価値あり。
これを①の文型で表現してみると・・・
Churaumi Aquarium is worth visiting, with its world's second largest viewing window as well as three whale sharks majestically swimming in the huge tank.
② (どこどこ)is worth a visit for its (理由①) and for its (理由②)
この文型も、理由①と理由②があるので、どこどこに行く価値あり、というときに用いることができます。①の文型と違うのは、for を用いていることですね。
美ら海水族館を続けて例に出して申し訳ないのですが、
Churaumi Aquarium is worth a visit, for its world's second largest viewing window and for its three whale sharkes majestically swimming in the huge tank.
というような表現になろうかと思います。
もうひとひねりして、
絶対に行く価値があるよ、と強く表現したい場合には、以下のような表現が考えられます。
Churaumi Aquarium is definitely worth visiting, with ...
Churaumi Aquarium is defenitely worth a visit, for its ...
今回の文型では取り上げませんでしたが、
行くことを強くお勧めしますよ、と言いたい場合は
I highly recommend that you visit Churaumi Aquarium because ...
という言い方もあります。
その他にもいろいろあると思うので、観光英語を幅広く読んで勉強してみてください。
worth visiting を worth buying にすると、「買う価値あり」という表現になり、商売をされている方は宣伝文句として活用できると思います。もちろん、理由も付け加えることをお忘れなく。
English is worth studying. 英語は勉強する価値あり。
皆さんはどんな理由から英語を勉強していますか?
それでは。
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