2010年5月16日日曜日

「家族で楽しめる」をfamily-friendlyという語句を使って説明してみる

英語の旅行パンフレットやホテルガイドなどを読んでいると、時々、family-friendly beach resort とか family-friendly hotel といった表現を時々みかけます。何々friendly という表現は、環境問題が取り沙汰されている昨今では earth-friendly design (地球にやさしい設計) とか、earth-friendly product (地球にやさしい製品) といった使われ方をします。

-friendly という表現を ~にやさしい、とのみ和訳していると日本語がどうも落ち着かないときがあります。

上の family-friendly beach resort を家族にやさしいビーチリゾートと訳しても、日本語に違和感を感じてしまいます。ここはひとつ、「家族で楽しめる」とか「家族連れでもだいじょうぶ」といった和訳はいかがなものでしょうか。

家族で楽しめるリゾート、とか、家族連れでも安心できるホテル、というような表現だと分かりやすいのではないでしょうか。

小さなお子様をもつ観光客でも楽しめる施設や設備とは何かというテーマには今回は触れませんが、家族全員で泊っていただき、楽しんでもらうというコンセプトを持つ旅行商品はたくさんあると思いますので、その際、family-friendly という英語表現を活用してもよいのではないでしょうか。

家族全員で楽しめる設備やサービスについてリストアップしておいて、where 以下にそれらを並べて表記するというような方法もありますね。

○○○ (ホテル名) is a family-friendly hotel where a whole family can do amenity A, amenity B, service A and service B. というような説明になるでしょう。A family-friendly ピリオド、では読む側としては納得しないわけですね。具体的にどんなアメニティーがあるのか知りたい。そういう利用者心理があるので、where 以下に具体的な説明を加えるというのもいい方法だと思うのです。

もす少しこなれた表現だと、

Here at ○○○ (ホテル名), we provide guests with many family-friendly amenities including amenity A, amenity B, amenity C and amenity D.

where に代えて including という単語を持ってきて、それ以下のリストにつなげています。

日本や沖縄は欧米からはとても遠い場所にあります。ただでさえ旅行はたいへんなのに、さらに小さな子供さんを連れて飛行機を何度も乗り継いで辿り着くのは並大抵のことではありません。実際にはfamily-friendlyな旅行商品ニーズやマーケットは小さいのかもしません。一方、沖縄には家族連れで来ている軍関係者は多かったりします。クルーズ船の場合はどうなのか。いろいろな状況を想定して、一度、family-friendlyなサービスをどの程度提供できるのか、商品の仕分け・棚卸をして、必要とあれば整理してパンフレットに乗せて、実際に提供できるように日頃から準備しておくのもよいかもしれませんね。

上にあげた表現よりも、もっとずっとよいものがあるかもしれません。皆さんも、いろいろ探して使ってみてください。